決して破られない石垣を造ろうとする石工の匡介。しかし、そこに立ちふさがるのは、どんな守りも打ち破るという彦九郎の砲。大津城を舞台に、信念をかけた職人の対決が幕を開ける。『小説すばる』連載を単行本化。
1984年京都府生まれ。「童の神」で角川春樹小説賞、「八本目の槍」で吉川英治文学新人賞を受賞。